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コラム

マッサージピール

ピーリング

コラーゲンの産生も促す、新しいケミカルピーリング・マッサージピールを医師が解説します。

 

 

肌の浅い層も、深い層も新陳代謝をさせましょう

肌の新陳代謝が滞ると、くすんで見えるのは知っていても、浅い層ばかりケアしている方がまだまだ多いと感じています。
浅い層とは表皮を表し、深い層とは真皮の事を言います。
表皮の新陳代謝が滞ると、茶色いくすみにつながります。ホームケア用のピーリングをセルフケアとして取り入れている方は多いと思います。
では、真皮の新陳代謝が滞るとどうなると思いますか?
真皮は本来、牛乳寒天のように白くきれいな色をしていますが、新陳代謝が遅くなると、黄色く、くすんだ色調になってしまいます。肌の色は、表皮とさらに深い真皮の色が混ざって見えていますから、どれだけ表皮のケアをしても真皮の状態が整っていないと美しい肌にはなりません。
しかも、真皮のターンオーバーは数年と言われており、表皮の40日程度とは比べ物にならないほど時間がかかります。ですから、積極的に真皮のターンオーバーを促すケアを取り入れていく必要があります。

 

 

真皮までアプローチできるピーリング、マッサージピール

 

マッサージピールとは、イタリア製のPRX-T33という薬剤を使った浸透型のケミカルピーリングのことです。これまでのケミカルピーリングは皮膚に薬剤を塗り、表皮を剥がすことによって効果を発揮します。しかし、表皮をはがしすぎると肌はかえって弱く、薄くなってしまいますし、皮膚表面のくすみやざらつきなどには効果を発揮するものの、皮膚深部に原因のあるシワなどに対しての効果は限定的でした。

 

浸透型のマッサージピールは表皮の剥離を引き起こさずに真皮深層に働きかけることで、コラーゲンの産生を促進する新しい考え方のピーリングです。
深くまで浸透するため、深部でのコラーゲンの生成促進によってハリの回復、色素沈着の改善、ニキビ改善促進などが期待できます。

 

 

マッサージピールの主成分は3つの薬剤

マッサージピールで用いるPRX-T33には浸透する深さや速さが違う3種類の薬剤が含まれており、それぞれの特徴を活かしあっています。

 

1)トリクロロ酢酸(TCA) 
トリクロロ酢酸(TCA)は、真皮深層まで届くので、美肌への効果が最も高い成分です。しかし、強力な剥離作用と強い炎症作用があり、高濃度で、単体で使用すると赤みや皮むけなどのダウンタイムを引き起こすため、広範囲には使いにくい成分でした。PRX-T33では、33%のTCAと低濃度の過酸化水素を混合させることで、皮膚表面へのダメージを最小限に抑えつつ真皮層に浸透させることができます。真皮層まで浸透するとともに角化細胞や繊維芽細胞の増殖因子を活性化させ、真皮のターンオーバーを促進します。その結果、新しいコラーゲンが生成され、肌にハリを与え小じわの改善にも効果を発揮します。

 

2)過酸化水素
低濃度過酸化水素は、素早く浸透していくので、TCAと併用することによって剥離作用によるダメージから肌を守ります。

 

3)コウジ酸
コウジ酸にはシミの元となるメラニンを作る酵素である、チロシナーゼの活性化を抑える作用があります。そのためシミやくすみ、肝斑やニキビ痕、色素沈着を改善する効果が期待できます。

 

 

当院のマッサージピール施術について

薬剤をマッサージしながら肌になじませ、その後に洗い流していく施術で時間は20分程で終わります。
薬剤を浸透させる時間や塗布する回数を変えていくことでさらに効果を高く、リスクを低くしていくことができるため、その日の肌の状態によってカウンセリングしながら施術方法を調整しています。

 

それでも、肌の状態によっては、施術中に火照りや、ピリピリとした刺激を感じることがあり、軽度の赤みが出ることもあります。通常、赤みは1~2日以内に治まりますが、その間は刺激のあるスキンケアは避けていただく必要があります。

 

1回の施術でも効果的ですが、継続して受けることによって、肌自体の状態が良くなっていくため、効果の持続時間は長くなっていく傾向があります。そのため、始めは2週間ごと、その後、更に数回は月1回の施術をお勧めしています。

 


 

施術概要

施術名:マッサージピール
施術の説明:PRX-T33を用いた肌質改善の施術です。PRX-T33が真皮層まで浸透し、線維芽細胞増殖因子を活性化させ、治療後、真皮での新しいコラーゲン生成が促進されます。加齢や紫外線によって老化したお肌にハリと弾力をもたらします。
施術の副作用:赤み、膨疹、皮膚の乾燥、治療数日後の軽い皮剥け など
施術の価格:30,000円~50,000円(税込)

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